こんにちは。ほぼ日々革まみれのsekaです。
革を縫い始める時にまず準備するのがぬい糸ですが、ここで悩むんですよね。糸の色。最近手縫いブームで昔と違って糸の色が豊富なんですよ。昔はどうしても気に入った色の糸がない時は布用のダイロンで染めたものです。革と同系統の色調にするのが無難ですが、まったく反対色にしてみるのもおもしろいものです。
糸の長さは縫う部分の4倍、少し多いかもわかりませんが4倍あると安心です。
もしも縫う部分が50㎝あるとしますと糸の長さが2mにもなります。その時は途中で継ぐことにして縫い良い長さにして下さい。
縫う長さが短い場合でも針の手元の遊び糸だけは長く縫うときと同じに必要ですからその分(使う針の長さの5倍くらい)はいつも余分に用意しておかなければなりません。
糸のしごき方
糸はしごいてなくてもロウ引きしていると針穴に通りますが、針穴の両脇部分で革につかえて針穴に通すたびにストレスを感じてしまいます。
そのため、とくに16/3以上の太い糸を使う時は先端6㎝くらいをカッターの刃等をつかってしごき細くします。そのとき、強い力で早く細くしようとするとより糸の何本かが切れてしまい、実際に縫い始めると、その切れ目が逆に引かれて玉になって縫えなくなってしまいますから気をつけて丁寧にしごきましょう。
引用元 「革工芸 手縫いの神髄」矢澤十四一
ロウ引きの仕方
縫う前には、必ず糸にロウをひきます。ロウを引かないで縫うと革との摩擦で糸が毛羽立ち、縫い目が不揃いになってしまいます。
糸にロウを当てて4~5回強く引きます。そのあと、ドライヤーで熱し糸の表面についたロウを芯まで溶けこませます。
その後さらに2回くらいロウを引きます。糸をもって上にピンと立つくらいになるといいです。
しっかりロウ引きされた糸は長くても絡みにくいですし縫い目も揃って美しい仕上がりになります。